二十四節気の暦ごはん〜夏至〜

夏至のごはん

今日2021年6月21日は夏至。
夏至は四季を二十四等分した二十四節気で10番目の節気です。
二十四節気に合わせた献立、“暦ごはん”とともに夏至について紹介します。

↓前回の節気はこちら

夏至ってどんな日?

二十四節気とは、一年を二十四等分して考えたものです。
二十四節気って初めて聞いたというかたでも、夏至という言葉は耳にしたことはあるのでは?
その他に「春分」「秋分」などありますが、これらは昔中国から伝わったもので、日本に古くから根付いています。

二十四節気の中で夏至は、10番目の節気。
北半球でもっとも昼の時間が長くなるとされる日で、太陽の力が一番強い日。つまり夏のピークです。もう夏も折り返し!?ちょっと驚いてしまいますよね。

ちなみに二十四節気の日付は固定されていないので、毎年変わります。
今年2021年は6月21日から次の節気7月6日の「小暑(しょうしょ)」までの間が夏至です。

夏至の献立の立て方

夏のピークである夏至は、中医学の言葉でいうと陽気が極まる日。
でも、日本ではまだまだ梅雨の盛りだったり、これから梅雨入りを迎えるところもありますよね。(今年は関東の梅雨入りがかなり遅かったようですね…)

つまり、まだまだ湿度も気温も高い不快な季節が続きます。引き続き湿対策に加え、暑さの対策も必要になりますね。

このようなことから夏至の献立で気をつけるところは

清熱を取り入れる

夏のピーク!陽気がまして、体の中にも熱がこもります。体の余分な熱を冷ます「清熱」作用をもつ食材をとりいれて、熱を鎮めて上げる必要がありますね。

心をケア

夏は五臓の「心」に負担のかかる季節。そのため、「心」が好きな苦味食材、養心や安神効果のあるの食材を取り入れていきます。

脾(おなか)を労る

脾(おなか)は水分代謝を司る器官。湿度が高くなる梅雨の季節には、体の中の余分な湿をさばいてくれる脾を労ってあげる必要があります。
また夏バテしない元気な体のためにもお腹は大切。

利水

湿度の高い季節には体内のにある湿、いわゆる「内湿」をうまくさばいてあげる必要があります。ただし湿は入り込むとなかなか体から抜け出さないもの。利水作用のあるものは湿度が高くなる時期の必需品です。

滋陰

利水はしたいのですが、暑さで汗もたくさんかきます。汗をかくと体の中から陰が抜けていってしまういますので、潤い補給も意識。

スパイスで巡らせる

脾を労ることを意識すると脾が大好きな甘味の食材が多くなるかもしれません。でも、甘味は湿を集めやすいので、湿度の高い季節には控えたい。そんな「脾を労る」と「湿を溜め込まない」という2点を同時に叶えるために、巡りを良くして湿を散らしてくれるスパイスを使うようにします。

また、食材の五性は涼の方に傾くように考えます。

基本的な考え方はそうだけど

基本的な考え方は先程の通り。でも、毎回になりますが私が住んでいるのは北海道です。本州とは気候が異なります。

今の北海道はカラッとした陽気で湿度は気になりません。気温は徐々に上昇してきており、25℃を超えて夏を感じる日も増えてきました。ただ、日によっては朝晩冷え込み肌寒い日もあります。(さすがに暖房はたかなくなりました)

そのため基本の考え方をベースに、

・そろそろ清熱に力を入れよう
・湿度対策は少し
・心のケアも少しずつ
・寒暖差でバテ気味なのでエネルギーを補いたい


これらを意識して献立を立てていきます。

夏至の献立

そんなことを考えて立てた献立はこちら

  • ルーロー飯
  • ハトムギ入り和風ミネストローネ
  • ひじきと豆のサラダ
  • きゅうりのピクルス
  • ジャスミンティー

献立で使用した食材の効能について解説

使用した食材にはたくさんの効能がありますが、今回意識した点についてを紹介します。

・体の中の余分な熱を出す(清熱):きゅうり、ハトムギ、ひじき、豆苗
・心のケア(苦味、養心・安神の食材):ひじき、ジャスミン
・おなかのケアして、元気を養う(補気・健脾):お米、豆、人参、じゃがいも、豚肉、玉子
・潤いを補給(滋陰):豚肉、卵
・湿を上手に巡らせるために:八角

今回使った食材の五性は以下のとおりです。

寒:きゅうり、ひじき
涼:ハトムギ
平:豚肉、豆、じゃがいも、卵、豆苗
温:八角、人参、玉ねぎ

気候にあった食材を選んで元気な体に

いかがでしたでしょうか。夏至の献立は清熱、心のケア、補気、健脾、滋陰、スパイスで巡らせるを意識して作ってみました。
住んでいる地域によって考え方が変わってくるのですが、北海道在住の私はこのような献立にしてみました!夏の盛り、まだまだ湿度も高いので体を労ってゆったり過ごしましょう!

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