2021年7月22日は大暑(たいしょ)。
大暑は四季を二十四等分した二十四節気で12番目の節気です。
二十四節気に合わせた献立、“暦ごはん”とともに大暑について紹介します。
大暑ってどんな日?
二十四節気とは、一年を二十四等分して考えたものです。
二十四節気って初めて聞いたというかたでも、「春分」「夏至」「秋分」などは耳にしたことがあるのではないでしょうか。これらは昔中国から伝わったもので、日本に古くから根付いています。
その中で大暑は、12番目の節気。
漢字でも伝わるかもしれませんが、暑さが厳しい季節をさします。しかも、恐ろしいのが実際の暑さのピークはこれからということ!
ちなみに二十四節気の日付は固定されていないので、毎年変わります。
今年2021年は7月22日から次の節気8月7日の「立秋」までの間が大暑です。
大暑の献立の立て方
とにかく暑いこの季節。暑さ対策がメインになります。
夏の時期に出てきやすいトラブルは、夏バテ、熱中症、眠りの質の低下などがあります。
でも、暑いからといってむやみやたらに冷たいものを食べると、胃腸に負担がかかります。
また、胃腸の機能が落ちてしまうと、消化吸収がスムーズに行かないため、体を動かすエネルギーができてきません。
また、東洋医学の考え方では夏は「心」に負担がかかる時期。夏の暑さが「心」にこもるので、寝付けなかったりイライラソワソワしたりと落ち着かなくなったりします。
このようなことから、大暑の献立で気をつけるのは
体の熱を取り除く
真夏の陽気で体の中に熱がこもります。体の余分な熱を冷ます作用をもつ食材をとりいれて、熱をしずめて上げる必要があります。
心のケア
薬膳では「心」は苦味食材が好きだと考えます。また、心を穏やかにするといわれる食材を取り入れていきます。
おなかを労る
おなかは体を動かすエネルギーを作っているところ。弱くなると、疲れやすくなったりむくみが出ることも。冷たいもので胃腸に負担がかかりやすい季節ですので、しっかりいたわってあげましょう。
体を潤わせる
汗を大量にかく季節です。汗とともに体の中の潤いも流れ出てしまうので、この時期は潤い補給も大切です。
クーラー病を防ぐ
暑い日が続いているので、室内ではクーラーを使用し外との気温差が大きくなっています。この気温差やクーラーの風が体に当たることは、体を冷やしたり自律神経を乱れさせたりと良くないことを起こします。
体にまとわりついた寒邪(寒さの邪気)を取り払うために、体を温めてくれる香辛料を使用していきます。
お気づきかもしれませんが、注意した点はほぼ前回の小暑と同じ。
ただ、今回は暑さが増していますので熱を取り除くこと、クーラーで生じる不調を防ぐことに力を入れて献立を立ててみました。
大暑の献立
- とうもろこしご飯
- 夏野菜豚汁
- 焼きなす
- トマトのおひたし
- スイカ寒天
献立で使用した食材の効能について解説
使用した食材にはたくさんの効能がありますが、今回意識した点についてを紹介します。
- 体の中の余分な熱を出す:なす、トマト、スイカ、寒天
- 心のケア:オクラ、パプリカ
- おなかのケアして、元気を養う:お米、豚肉、卵、しそ
- 潤いを補給:豚肉、オクラ
- クーラー病の予防:しそ、しょうが
気候にあった食材を選んで元気な体に
いかがでしたでしょうか。この時期はとにかく体にこもった熱を冷やすことが大切。
でも、クーラーもきいているので、体の表面は寒くなりエネルギーも消耗します。
そのため「しょうが」や「しそ」など、体の表面の寒さを取り除いてくれる薬味を上手に使うことがポイントです。
そして、冷たいものは胃腸に負担をかけますので、なるべく常温以上のものをとるように意識して夏バテにならない体作りを心がけましょう。
こんなに暑い毎日ですが、実は次の節気で立秋。もう秋なんです。
あと少しの夏を楽しめるよう、体をいたわりつつ過ごしましょうね。
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