【中医学の基本】「気」ってどんなもの?

気は食事からも

前回は、気・血・水・精について簡単に説明をしました。


今日はそのなかの「気」について深堀りしていきます。

そもそも気ってなに?

気というのは目にはみえないエネルギーのようなもの。

私たちの身の回りには「元気」「勇気」「根気」など気がつくものがたくさんありますね。

なんとなくその単語をイメージしたときに思い浮かぶのは体をまとうオーラのようなもの…ではないでしょうか。それが気です。
(某アニメのスーパーサ○ヤ人みたいな感じ、かな)

気には「元気(げんき)」「宗気(そうき)」「営気(えいき)」「衛気(えき)」などの種類があります。
これらにも細かく役割があるのですが、それ説明をする前にまず「気」の働きについてご紹介します。

たくさんある気の働き

気は元気の源

推動(すいどう)作用

推動作用とは、簡単に言うと人間が活動するためのエネルギーです。
気は、血や水を動かして、全身に循環させています。排泄物も動かして体外に出しています。

血や水、排泄物は物質ですので自分自身では動くことはできません。
物質が動くにはエネルギーが必要で、電車が動くには電気、車にはガソリンが必要です。
人間における電気やガソリンに当たるのが気で、体内にある物質を動かしているのです。

推動作用がしっかり働くことで巡りのよい体になります。

温煦(おんく)作用

気には体を温めて、体温を維持する働きがあります。

血や水は冷えるとドロドロと固まってしまい、流れが悪くなってしまいます。
温煦作用で体を温める女とで体内が正常に動くようになるのです。

気が不足すると、この温め効果がなくなるので体温調節がうまくいかなくなり冷えが生じます。

気は体を温める

防衛作用

体の表面に気を巡らせて、外から邪気が入ってくるのを防いだり、体の中にはいった悪いものを攻撃する働きです。これは最初に紹介した中の「衛気」の働きのひとつ。
病気が入らないようバリアしてくれるイメージです。

気が不足してくると、バリアが弱くなるので、カゼを引きやすくなります。

固摂(こせつ)作用

体の中にある内臓や血液などが体外に漏れ出さないようにとどめておく働きです。

血が血管の外にでないようにしたり、尿や汗、おりものなどが出すぎないようにしています。
そのため、気が不足すると、知らないうちに内出血をして青タンができていたり、尿をためておく力が弱くなって頻尿や尿もれがおこります。
汗も同様で、暑くもないのにじわっと汗をかく、寝汗がすごいなども気の不足からおこります。

気化作用

物質を別のものに変化させる働きのことです。この働きによって、気・血・水・精はそれぞれ新陳代謝して、必要に応じた物質へ変化していくことができます。

例えば、飲食したものを消化してできた栄養物質から血や水をつくったり、体のなかで不要になった水分を尿や汗に帰るのもこの作用の働きです。

気化作用が低下すると、むくみや汗をかかないなどの症状が出たりします。

営養(えいよう)作用

人が飲食したものを体が吸収できるような栄養物質に変えて全身に送る働きです。
この働きのおかげで内臓などが元気に動くことができます。

営養作用が低下してしまうと、痩せたり疲れやすくなったりします。

まとめ

以上6つが気の働きです。
たくさんの働きで私たちの体を支えてくれています。

気は上下内外に自由に巡っているのが健康な状態。
気が不足していたり巡りがわるいと様々な不調が出てきます。

でも、この気も食べ物からチャージすることができるんです。
薬膳からのアプローチ方法を今後お伝えしていきますね。

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