新型コロナウイルスの影響で健康に対する意識が高まっている中、薬膳に興味を持つ方も増えてます。
薬膳は難しいイメージがあるかもしれませんが、実はものすごく簡単に生活に取り入れることができるんです。
薬膳とは
薬膳と聞いて、どのようなイメージをもちますか?
「なんだか難しそう」
「美味しくなさそう」
「高い食材を使いそう」
そんなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
でも実は全くそんなこと無いんです。
どんな方でも、身近にある食材で、簡単に、家庭の味に合わせて作れるのが薬膳なのです。
薬膳はオーダーメイドの食事
薬膳の基本は中医学(中国の伝統医学)の考え方です。
中医学の考え方に基づいて、食材を組み合わせて作ります。
薬膳では同じ症状を持っている人でも、体質ごとにアプローチを変えて考えます。
例えば、毎朝健康のためにとヨーグルトを食べる方も多いかと思います。薬膳では、ヨーグルトは体のむくみがあるなど水分代謝が悪い方が食べると症状が悪化すると考えて、そのような人は避けるようにします。。
このように、それぞれの体質に合わせて食材を選ぶところから始めるのが、オーダーメイドの食事といわれる理由です。
栄養学との違いは?
では、現代の栄養学との違いは何なのか。
- 栄養学
カロリーやミネラルなどの栄養素を数値として把握できて、各栄養素をバランスよく取ることが大切。年齢別・性別・体重別・活動強度別に必要な量が示されている。 - 薬膳
すべての食材には「体を温める・冷やす」などの性質があると考えます。一人ひとりの体調や消化吸収力に合わせて食材を選んでいきます。
健康診断にいくと採血結果や身長体重などのデータがでてきますね。そのデータをみて食事の指導をしていくのが栄養学です。
薬膳ではデータではなくその人の体調(舌の色、現れている症状など)や季節から食材を選んでいきます。中国では何千年も前から食材の持つ性質や効能を研究して、その記録を残してきていたんです。
食材へのアプローチの仕方も違っている
たとえば「トマト」
栄養学では、活性酸素を減らす働きのあるリコピンを多く含んでおり、抗発がん物質であるカロテンもたっぷり含まれていると捉えます。
薬膳の視点からは、体の余分な熱を取り潤いを与えてくれる食材で、体を冷やすので冷え性の方は控えめにするよう伝えます。
そして「ごま」
栄養学では白ごまも黒ごまも、同じ「ごま」でありひとくくりに考えられています。
薬膳では、白ごまと黒ごまはそれぞれ違う効能を持っているとされています。
どちらが「良い」「悪い」ではない
結局薬膳と栄養学、「どっちを取り入れたらいいの!?」と思うかもしれません。
栄養学も薬膳もどちらが良いのか悪いのか、ということではないと私は思います。
私たちが幼い頃から馴染みがあるのは、もちろん栄養学。
食品成分表示にもさまざまな数値がならんでいますね。
でも、そこに薬膳の知識が加わると、食への考え方や体調の整え方の幅がぐーんと広がると思います。
お互いの良いところをとって暮らしにいかせたら…最高ですよね。
薬膳はとっても気軽にできる
薬膳はクコの実やきくらげなどなかなか手に入りづらい食材を使うものというイメージがあるかもしれません。
私も以前はそう思っていました。
でも、違います。
近所のスーパーにある食材、すべてが薬膳になるんです。
先ほども話したとおり、薬膳ではすべての食材に性質があると考えます。
じゃがいも、玉ねぎ、人参のように多くの家で常備しているような食材にも、それぞれたくさんの力が秘められています。
もちろん、今あなたの家の冷蔵庫に入っている食材全てにも、です。
惣菜だって、冷凍食品だっていいんです
食事を作るママたちは毎日家事に育児に大忙し。
働いているママだって、仕事が終わって疲れているのに家に帰るとたくさんの家事が待ってます。
薬膳と聞くと、ちゃんと料理しないといけないと思うかもしれません。
でも、惣菜だって冷凍食品だって使っても良いんです。疲れてるときは無理しなくても良いんです。
惣菜も冷凍食品も、薬膳の知識があったら選び方が自然と変わってきます。
毎日の食事への取り入れ方への意識も変化があります。
1から毎食作らなくたって良い
料理が苦手な人、料理に時間をかけられない人
そんな人にこそ知っていてほしい知識が薬膳です。
まとめ
薬膳は実は堅苦しいものではなく、今冷蔵庫にあるものでも始められる手軽なものです。
料理が得意でなくたって大丈夫!
薬膳の知識があれば、その苦手を十分にカバーできます。
ぜひ、生活に薬膳のエッセンスを取り入れてみませんか?
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